現代居抜き考


廃業コンサルタントのブログなのに、最近は不動産や人材紹介の記事ばかり、という感が無きにもあらずです。でも不動産事業始めたのも、元々は撤退や居抜き案件を手掛ける為、というところからですし、軸はぶれてません。現在は廃業や撤退絡みの案件より、普通の案件が多いのが実情ですが、それらの基本業務もきちんと押さえておくことが今は大事と思っています。でも、やっぱり撤退・廃業・居抜きの相談もっと欲しい(爆)

で先日、ある不動産屋さんの昔の資料(チラシ)が出てきました。店舗の居抜き案件だったのですが、造作譲渡1200万だって。保証金入れると、入居する側は2500万程の投資。これ80年代、これからバブルへ向かう頃のチラシです。この案件、弊社の近所ですので大体わかりますが、焼鳥屋さんから蕎麦屋さんに替わった案件です。結局、蕎麦屋さんも焼鳥屋さんの造作を全くそのまま使うわけにもいかないので、更に改装することに。その後10年くらい営業して撤退しましたが、投資分回収できたのかわかりません。今だったら、造作譲渡1200万はまずあり得ない。今でも当時の感覚を引きずっている店舗オーナーさんがたまに居て「うちの店、いくらで売れる?」なんて聞いてきますけど「そうですね、まず原状回復費用で●●円掛るでしょうね」なんて返すようにしてます。その上で「上手く居抜きできれば、この費用浮かすことできますよ」なんて話をします。更に中古設備等で程度によっては売れる物もあります。そして、ほんとに良い場所であれば確かに「造作譲渡価格」が発生する場合も有ります。つまり、その場所が「椅子取りゲーム」状態になってる場合。要するに、その場所を押さえる為のお金。だから「権利金」なんて言うことも有ります。